全ミスチルファンに捧ぐ。ONE PIECE×Mr.Children『HERO』が最高すぎた
こんにちは、はるです。
先日、ONE PIECE公式YouTubeチャンネルより、ONE PIECE×Mr.Children「HERO」という動画が公開されました。
本動画がめっちゃ感動したので使用曲の『HERO』について、ミスチルファン歴20年以上の筆者が独自の見解で考察しました。
Mr.Childrenが好きな人にこそ、ぜひ一度は見て欲しいコラボ動画でした。
もしよかったら本記事も合わせて読んでもらえると嬉しいです。
ミスチルファンにこそ見て欲しい動画がコチラ
Mr.Childrenが好きな人にこそ見て欲しい動画がコチラ。
ワンピース109巻の記念MVとして制作され、2024年7月4日に公開されました。
ミスチルファンだからこそ嬉しい構成と感じたのは、丁寧にHEROの歌詞が載せられており、各歌詞とマンガのコマ割りがリンクしていた点にあります。
ラスサビ前のシーンは特に秀逸に作られており、個人的にはHEROの歌詞の中でも一番心に響く箇所で、それまでの人生を駆けていく描写と相まってグッと胸に刺さるシーンでした。
ご視聴の際には、どうぞ厚手のハンカチをご用意ください。
Mr.ChildrenのHEROとは
HEROは、2002年12月11日に発売されたMr.Childrenの24枚目のシングルです。
ベストアルバムにも収録されてますが、2004年4月7日に発売されたオリジナルアルバム「シフクノオト」の最終曲として収録されています。
20年以上前の楽曲がONE PIECE公式チャンネルで使用されたことが感慨深かったよ…!同じミスチルファンは動画チェックを!
ONE PIECEとMr.Children
今回の記念ミュージックビデオを見て思い出したのは、ワンピースとミスチルの映画コラボです。
実はこの2つは既にコラボしており、2009年に公開された映画『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』の主題歌がMr.Childrenの『fanfare』になります。
当時コラボに至るまでの背景や主題歌に込められた想いは以下wikiをご参照まで。
『ONE PIECE』の作者尾田栄一郎がMr.Childrenのファンであり、尾田のラブコールによって書き下ろされた楽曲。歌詞には「航海」「宝物」「帆」などといったワンピースの世界観を表わす言葉が用いられている。
出典:wikipedia「fanfare (Mr.Childrenの曲)」
主題歌の話が決まった後、尾田の自身の思いと映画全体の方向性や内容を綴った手紙をもとに制作された。
『ONE PIECE』アニメ放送10周年記念作品にして、劇場版シリーズ初の原作者・尾田栄一郎によるストーリー。尾田はスタッフ側に映画のシナリオを依頼され1度は断るが、「主題歌がMr.Childrenだったら頑張る」という条件を出し、主題歌が決まるまではそれを信じて製作していた。その結果、主題歌はMr.Childrenの書き下ろし曲に決定した。
出典:wikipedia「ONE PIECE FILM STRONG WORLD」
日本を代表する漫画家の尾田っちもミスチルファンなのが嬉しすぎるし、だからこそ今回のHEROコラボも特別に感じさせられるね…
ONE PIECEとMr.Childrenの映画コラボから約15年の時が経ち、改めて20年以上前のミスチル楽曲とコラボされたワンピース109巻発売記念MV。
今回、HEROはワンピースのために書き下ろされた曲ではないのですが、逆輸入?と感じてしまうほど動画ストーリーと音楽がマッチしています。
HEROという楽曲の世界観をこのコラボで、見える形のひとつにしてくれたと感じます。
Mr.ChildrenのHEROにまつわる話
何度もライブ演奏がされているHEROは、ミスチルファンの中でも高い人気を誇る一曲だと思います。
それでは、ワンピース新刊記念MVで使用されたHEROという曲について、もう少し詳しく見ていきましょう。
HEROという曲の世界観
元々この曲の歌詞は、親目線で書かれたものだそうです。
桜井さんが「子供を公園で遊ばせているお父さんやお母さんのほうが、その子にとってのヒーローなんじゃないか?」と感じたことから作られたとのこと。
確かに歌詞の主人公を親、相手を子としてイメージしながら聴くとしっくりきます。
しかし一方で、桜井さんはご自身の歌を「解釈は聞き手の想像に委ねている。」とも発言しているので、相手が子どもでもパートナーでも大切な誰かでも、感じたままのイメージが正しいでしょう。
その上で、本曲は親目線で書かれた歌とされることから、親目線で聴くことにより一層の深みを感じることができます。
今回のONE PIECEとのコラボ動画も、親子の目線でストーリーが描かれており、歌詞との親和性やリンクする場面が多々あり見どころ満載になっています。
ラスサビ前の歌詞が真骨頂
曲全体を通して素晴らしい歌詞ですが、その中でも特に際立っていると感じる部分はラスサビ前です。
残酷に過ぎる時間の中で
きっと十分に僕も大人になったんだ
悲しくはない 切なさもない
ただこうして繰り返されてきたことが
そうこうして繰り返していくことが
嬉しい 愛しい
ライブでは2行目の歌詞が「僕も」から「僕ら」にアレンジして歌われることがあります。
まるで、桜井さんが今日まで一緒に生きてこられたことへの祝福や一体感を、ファン全員へ向けて伝えているように感じられます。
ONE PIECEの動画でも、このフレーズ部分でくまが駆け抜けるシーン(動画サムネイル)は圧巻で、それまでの人生が振り返られつつ駆けてゆく姿が音楽と重なり、涙なしには見られない演出でした。
大人になったという言葉の重み
Mr.Childrenは文字通り、子どもという単語がバンド名に含まれています。
そんなミスチルが「十分に大人になったんだ」という歌詞には、”大人”という言葉の重みを感じずにはいられません。
どんなに願っても時間は止まってくれず、誰にでも等しい間隔で過ぎ去っていきます。
子どもだった頃からいつしか大人になって、さらに老いていつかは死んでゆく…。
避けようのない現実を受け入れ、諦めに近いような覚悟を歌詞から感じます。
「悲しくはない 切なさもない」とありますが、本当にそうなのでしょうか?
筆者はこの部分が本当は悲しくて切ないのに、敢えてつよがりで真逆に言っているようにも思います。
しかし、あの頃に帰りたいとか今の状態がずっと続いて欲しいなど、叶わぬ願いを抱いてもどうすることもできません。
だからこそ、ここまで生きてきたことを誇って進み続けようという強い意志と覚悟が込められていると感じます。
本当は悲しいし切ないからこそ「残酷」という言葉を使っていますが、その上で悲しくはない、切なさもないと言い切ることで、大人になっていくことへの覚悟と勇気が示されています。
この表裏一体の心情や概念を、綺麗なメロディーに乗せてサラッと歌ってしまうミスチルは本当に凄いと思うよ…!
人生とか人類とか、壮大なスケールの一節にも感じ取れる
両親がいて子どもがいて、その両親にも親がいて…と人類は親と子がずっと続いていく中で今日までの社会が成り立っています。
かなり大げさな話ですが、生命の繋がりは川の流れのように例えられるのではないでしょうか。
「ただ繰り返されてきたことが 繰り返していくことが」という歌詞部分から、大きな視点で見ると人ひとりの一生は、人類の流れの一部に過ぎないのかもしれません。
それはつまり、大なり小なり違いはあれど所詮ひとりの人間はちっぽけで、過去から繋いできたものを未来に繋いでいくだけの存在、とも言い換えられるでしょう。
ただの繋ぎに過ぎないという残酷な事実に対し、それが嬉しくて愛しいんだと言い切ってくれる歌詞に、人生そのものへの肯定感を与えてくれるような気がします。
ちっぽけな自分だとしても、繋ぎの一部として重要な存在なんだと勇気付けられます。
それでも、誰かのためのHEROに・・・
さて、かなりスケールを広げてしまったのですが、HEROという言葉の意味に立ち返ります。
HEROとは英雄、勇者、主人公といった意味があります。
戦隊モノで描かれる悪者をやっつける正義の味方も、これに当てはまるイメージではないでしょうか。
しかしこの曲では、大勢の人を助け憧れられる唯一のヒーローのイメージでは描かれていません。
だとすると、ここでのHEROとは、どんな存在なのでしょうか?
それは、誰かにとって特別な存在、と言えるのではないかと思います。
そしてその誰かこそが、家族/恋人/友人/仲間などの身近な人を指しているんだと思います。
つまり、大きく見たらちっぽけな人類の一部に過ぎない自分でも、身近な人/関わりのある人にとってはかけがえのないHERO(特別な存在)になり得ることを、この曲では歌われているのだと感じます。
ラストのサビでは、HEROでありたい、HEROになりたいと、ヒーローへの想いが声高々に叫ばれています。
ちっぽけな自分が、手の届く身近な範囲で、誰かのためのHEROになるために。
まとめ:至高の一曲がONE PIECEとコラボした
今回はONE PIECE×Mr.Childrenのコラボ動画ということで、使用曲の『HERO』について解説しました!
小さい頃に身振り手振りを真似てみせた経験は、きっと多くの人に当てはまるのではないでしょうか?
そんな小さかった頃から、いつの間にか大人になって、次の世代に受け継がれ繰り返されてゆく…。
ミスチルのHEROは、壮大なスケールで大切な人の繋がりを思い出させてくれる一曲です。
そして、今回のONE PIECEの記念MVにて、この神曲が使用されたことをファンとして本当に嬉しく思います。
記念MVの作りも本当に丁寧で、各シーンのコマ割りが歌詞付きの音楽とぴったりハマっていて、音楽と漫画の両方に大きな愛を感じられる作品でした!
サムネイルのHEROの「O」がもう既にワンピースっぽさ全開で至高すぎます。
ありがとう尾田っち。ありがとう集英社。そしてありがとう、Mr.Children。
まだこの動画は見たことないよー、というファンの方々はぜひ一度ご覧ください。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
おまけ:個人的に大好きなライブバージョン
最後におまけとして、筆者が一番お気に入りのライブバージョンをご紹介します。
数あるライブバージョンの中でも、特に見返してしまうほど大好きなHEROがコレです。
もし興味がある方はコチラもぜひ見てみてください!
お読みいただきありがとうございました。