【ネタバレ】衝撃の結末!話題の映画『FALL』で明かされる友人ハンターの正体とは…
こんにちは、はるです。
日本版と海外版のポスターが話題になっていた映画『FALL』を観てみました。
ポスターの違いはあれど、内容がどうしても気になってしまったので、観た感想をまとめています。
同じように内容が気になっていた方の参考になれば嬉しいです!
それではスタート。
映画「FALL」とは
『FALL/フォール』(原題:Fall)は、2022年のアメリカ合衆国のスリラー映画。監督はスコット・マン(英語版)、出演はグレイス・キャロライン・カリーとヴァージニア・ガードナーなど。地上から610メートル強もの高さにある、老朽化したTV電波塔の頂上に取り残された若い女性2人のサバイバルを描いている。
出典:wikipedia
日本版は『FALL/フォール』として2023年2月3日(金)に公開されることが決定し、その時に日本版予告編とポスタービジュアルが解禁されました。
話題になった映画ポスターのデザイン性も記事にまとめてあるよ。よかったら見てみてね!
どんな内容?(ネタバレ)
主人公とその友人の女性(インフルエンサー)が、高い塔に登って降りられなくなり、サバイバル生活を強いられるお話です。
若い女性2人が過酷な状況でどのように生き延びていくのか?が見どころの作品ですが、最終的に生き残って帰られるのは、主人公の女性1人のみでインフルエンサーの友人は死亡します。
物語の冒頭で主人公は旦那を事故で亡くし傷心中なのですが、インフルエンサーの友人がキッカケで再び現実と向き合えるようになります。
最後は傷心中に無視し続けていた主人公の父親に助けられ、無事に塔から降りられることができ、どんな状況でも家族は最後まで味方であると家族愛を思い知らされる結末でした。
映画『FALL』を観てみた感想5選
話題の映画を実際に観てみて、筆者の考察を5つにまとめます。
ざっくり総括からいうと、現代のネット社会を批判する風刺画的な雰囲気を感じました。
現代のネット社会と対比構造的に、現実世界のリアリティが生々しく描かれた作品です。
それでは早速、以下の5つに分解して解説していきます。
SNSの風刺
主人公の友人はフォロワー6万人の有名インフルエンサーでした。
デンジャーDという名で活動しておりジャンルは名前の通り、危険な行為で人の注目を集めるタイプのインフルエンサーという設定です。
高い塔に登るというのもこのインフルエンサーの友人が、活動のネタになると考えて企画したことがキッカケです。(落ち込んでいる主人公を励ましたいという動機もありましたが…)
ここで、無茶なことをしなければ、そもそも友人は死ななかったわけです。
話題や注目を集めるための行為が自身の死を招いたわけですが、なんとなくこの部分に風刺画を感じました。
本作品だけでなく現実世界においても、SNSでの派手さ・過激さがエスカレートしていき、暴走気味なインフルエンサーが逮捕されるニュースも見かけられます。
本来は豊かになるための情報媒体であり機能であるSNSが、死のキッカケになるという場面は、我々の現実においても似た部分があるのではないでしょうか?
ちなみに劇中、友人ハンターはドキドキハラハラな危ない行動をドローンで撮影していました。
また、危機的状況から一発逆転を狙ったドローン救出作戦で、トラックにドローンが粉々に粉砕されたシーンはとてもスリルがありました。
調べてみたところ作中では「skydio」というメーカーが使われていましたが、価格がびっくりするほど高かったので似たフォルムをご参考まで。
ホラー要素
筆者としては、本映画はサバイバルというよりも、ホラー映画の要素を強く感じました。
具体的には、実は生き残ろうと協力していた友人ハンターが、既に死んでいたと終盤で判明したり、実は旦那と不倫関係にあったと判明するからです。
確かに途中で落ちそうになったり生き残るための過酷な描写が多いため、ハラハラドキドキなスリルも感じるのですが、人間関係の恐怖の方が強い印象でした。
実は死んでいた友人ハンターが鳥に食われていたり、主人公の夢でも夜中の暗闇に友人の死が描かれたり、「えっ、死んだ!?いや、死んでない…。え、死んでたの!?!」とホラーな裏切られ方をします。
じゃああの時、友人と話していたのは主人公の妄想だったのか?という感じで普通に怖かったです。
ちなみに友人ハンターが死ぬきっかけとなった落ちたリュック、こちらは「Outdoor Products」のものでした!
因果応報
サバイバル中の主人公は、なぜか名推理を発揮して亡き旦那と友人の不倫関係を見破ります。
キッカケは友人の足に掘られていたタトゥー”1 4 3”に気付いたからです。
この”1 4 3”は旦那の”I love you”の文字数で、よく主人公にも使われていた旦那の合言葉みたいなものです。
それがなぜか友人にも知られており、結婚式のスマホ動画で浮かない顔の友人からピンときたようです。
名探偵かよ!!!!!というツッコミは置いといて、不倫関係だった2人は同じ死の結末を迎えることになりました。
旦那はロッククライミング中に転落死、友人は高い塔の頂上付近から転落死、不道徳な行為をした者が同じ結末を迎える部分に因果応報を感じました。
また、最後は友人の死体が緩衝材になったおかげで、電波の通る地上にスマホを落とせたわけですが、主人公が助かる唯一の方法としても友人の死は必要でした。
いつでも神は人の行いを見ており、相応の報いや結末を用意しているようなニュアンスを感じさせられました。
友人ハンターが履いていたシューズは「コンバース」の赤!
超高層の電波塔に登るのにもかかわらず、この軽い装備が軽率な行動を表しているようですね!
家族愛とネットの無力さ
主人公の父親だけが、最初から最後まで主人公の味方でした。
旦那を亡くして落ち込み、日々飲んだくれていた主人公を心配して連絡していたのも父親。
塔の頂上から降りられなくなってしまい、救助を求めて助けてくれたのも父親。
ずっと我が子を心配し続け、いざというときに力になってくれた父親の姿に、大きな家族愛を感じました。
他方、インフルエンサーには6万人のフォロワーという味方がいました。
しかし、その6万人が彼女たちを助けてくれることはありませんでした。
個人的に気になる描写だったのは、最初にインフルエンサーが電波の繋がる地上に、自分のスマホを落としたシーンです。
ここでは落下後のスマホが粉々になっているシーンがあるため、一見するとフォロワーへ助けが届かず失敗したシーンのように見えます。
しかし、本当に電波が繋がらずに届かなかったのでしょうか?
個人的な見解ですが、一瞬でも電波が繋がりメッセージが届いたものの、誰一人として助けに動くフォロワーがいなかった、という解釈のほうが面白いなあと思いました。
よくある消防車の例えですが、火事を目の前にした野次馬が「消防車はまだか!?」と叫ぶ中で、みんなが「誰かが消防車を呼んでいるだろう。」と他人任せにした結果、誰も消防車を呼んでいなかったというアイロニーがあります。
この解釈で見ると、6万人という一見大人数の味方と思える集合体は、いざというタイミングであまりに無力で、希薄な関係性であると突きつけられる感覚になりました。
そんな家族とSNSの対比が現実社会とネット社会の関係性として、生々しくリアリティに描かれているように感じました。
主人公のベッキーが履いていたシューズは「MERRELL」というメーカーのものでした。
友人ハンターと同様、かなり軽率な装備に見えますがデザイン性はこちらの方がカッコいいと感じました!気になる方はぜひチェックを!
適者生存
本作品はサバイバルと謳われているように、かなり生々しい生き残りを賭けた描写があります。
そのシーンでよく使われていた言葉が、この「適者生存」。
筆者は鑑賞中にこの言葉を聞き慣れなかったので調べてみたのですが、哲学者スペンサーの言葉のようですね。
進化論で有名なダーウィンもこの言葉に影響を受けたようですが、本来の意味は哲学的で難しそうなので割愛します。
映画内では特に、”弱肉強食”的な意味で用いられていたように感じました。
適者生存という文字の意味から考えると、環境に適応したものが生き残る、というニュアンスに思えるのですが、別に地上600mの塔の頂上に適応できたわけでもないし、栄養補給のために近づいてきたハゲタカを腕っぷしでねじ伏せただけだし、あまりこの言葉にはピンと来ませんでした。
むしろ、ハゲタカの生肉を食べるシーンは、カンピロバクターの心配の方が大きかったです。
また、電波塔の頂上に取り残された極限状態で、重要性が増したのは「水」の存在でした。
一説によると人間は水さえあれば2〜3週間は生き延びれるが、逆に水がないと4〜5日程度しかもたないらしいです。
その極限状態だからこそ、給水ボトルのありがたみを強く感じました。
劇中に出てくるボトルそっくりの商品があったので、もしよかったらチェックしてみてください!
まとめ:人間の一生はあまりにも短い
今回は話題の映画『FALL』を見た感想をネタバレありでご紹介しました!
気になっていた映画のイメージが少しでも伝わりましたでしょうか?
また、観たことがある方も違った解釈や新発見がありましたでしょうか?
本映画は内容を知っていても、スリルのあるシーンやハラハラする展開が見どころなため、ぜひ一回観てみるとよいかと思います!(筆者も内容を知った上で、もう一度見直しました)
ちなみに、まとめタイトルの一言はインフルエンサーの友人が作中で口にしていた言葉です。
ということで、本記事がみなさまの参考になりましたら嬉しいです!
最後までお読みいただきありがとうございました。